谷峨駅から大野山へ・快晴の富士山を眺める

JR御殿場線・谷峨駅から大野山への登山道は、牧草地で遮るものがなく、富士山や愛鷹山、御殿場市街などの眺めがよいです。 乳牛育成牧場が広がる山頂へは車道が通じており、初心者の方でも気軽に登山ができます。4月であれば山北駅へ下って桜を見るのがオススメです。

スカイツリーと同じ高さの634m地点

谷峨駅から大野山へ

4月には桜に包まれる谷峨駅から坂道を上がり、跨線橋で線路と国道246号線を渡ります。 谷峨駅からは丹沢湖や西丹沢へのバスもあるので、興味があれば行ってみるとよいでしょう。

谷峨駅	バス停

跨線橋からはこれから目指す大野山の山頂が見えるので、意外と近く感じるかも知れません。 山頂一帯が牧草地になっているのが分かります。

谷峨駅の桜	跨線橋から見た大野山

田んぼの農道を歩いていき、「同時に10人まで」と記された酒匂川に架かる水色の吊橋を渡ります。

酒匂川に架かる吊り橋	吊り橋を渡る

酒匂川の対岸に渡ったら、登山口である嵐の集落へは急な登りが続きます。 山頂までの道中で、最も疲れる箇所と言ってよいかも知れません。

嵐への急坂	登山口

登山道に入るとすぐ畑があり、白い雪をまとった富士山、赤い橋桁の東名高速道路、時間が合えば、新宿駅からやってきたフェルメールブルーのロマンスカーなどを見下ろせます。

富士山とロマンスカーMSE

登山口から10分ほど登ると林道に出て、傍らに山北町天然記念物の頼朝桜を見ると、その先の都夫良野公衆トイレから再び登山道に入ります。 熊出没注意の看板もあり、早朝や平日の登山者が少ない場合には、念のため鈴があるとよいでしょう。

登山道	都夫良野公衆トイレ

15分ほど登ると再び林道を横切ります。 傍らには無人の野菜販売所も。

登り	林道

鹿柵の中に入って、見晴らしのよい伐採地をジグザグに登っていけば、徐々に富士山の眺めがよくなってきます。 スカイツリーと同じ高さの標高634mの地点には、スカイツリーが開業した2011年の干支であるウサギの木像が鎮座しています。

伐採地を登る	スカイツリーと同じ高さ

急坂を登りきると休憩舎があり、長く裾を引いた富士山や愛鷹山、御殿場市街などの眺めが素晴らしいです。 スタート地点の谷峨駅も見え、列車が通るとその音も聞こえてきたりします。

富士山、御殿場市街、愛鷹山

反対側に目を向けると乳牛育成牧場が広がっていて、牛舎やサイロが見えます。

乳牛育成牧場

休憩舎をすぎて、富士山を見ながら舗装路を歩いていけば、標高723mの大野山・山頂です。

休憩所	舗装路

一般的には休憩も含めて、谷峨駅から2時間あれば山頂に着けるでしょう。 大野山山頂の標柱の脇にもウサギの木像があります。

大野山・山頂

広い山頂からは眼下に丹沢湖と三保ダムが見渡せます。 反対側の箱根、相模湾、伊豆大島などの眺めもよいです。 トイレもあるので、ゆっくりと休憩できます。

丹沢湖と三保ダム

大野山から山北駅へ

大野山からは山北駅へ下ります。 イヌクビリへの車道を歩き、急な丸太の階段を下って、山道に入ります。

イヌクビリ	下り

しばらく山道を下り、やがて車道に出ると旧共和小学校です。 過疎化によって2011年に閉校になっています。 こちらも卯年・・・山頂のウサギの像は学校の廃材などで作られたのでしょうか？

旧共和小学校	東名高速をくぐる

東名高速道路をくぐって古宿、鍛冶屋敷の集落をすぎると大野山登山口バス停、さらに緩やかに車道を下っていけば、国道246号線の大野山入口バス停です。 山北駅へのバスは休日に数本あるだけです。

大野山入口	国道246号線

国道246号線と分かれて、御殿場線の線路沿いを歩いていけば山北駅です。 線路沿いには約130本の桜が植えられ、4月上旬は観光客や鉄道ファンで賑わいます。

山北の桜

木造駅舎である山北駅の南側には、かつて東海道線の時代に走っていた蒸気機関車が静態保存されています。

山北駅	蒸気機関車