富士山の眺め |
◆コースタイム
渋沢駅(バス 15分)大倉(1時間25分)二俣(45分)後沢乗越(1時間20分)鍋割山
大倉から二俣へ
小田急線渋沢駅から大倉行きのバスに乗ります。 大倉のバス停から人家と畑の間を進むと、いったん森の中に入り、再び林道に出ると国定公園の標示板があります。 二俣までは、未舗装の西山林道を1時間ほど歩きます。二俣へは車で行くこともできます。大倉 | 西山林道 |
途中に黒竜ノ滝や四十八瀬川への分岐、山岳連盟を結成した尾関廣さんの胸像、旧県立登山訓練所などを見ると二俣に着きます。 二俣からは小草平経由で塔ノ岳へ登る道が分かれています。
旧県立登山訓練所 | 二俣 |
二俣から鍋割山へ
二俣から沢を渡ってゲートを越えると、小丸尾根を登る道が分かれ、さらに林道を進むと登山口です。 ここには、鍋割山荘で使う水のペットボトル(余裕のある登山者に運んでもらう)が並んでいます。登山口 | ペットボトル |
登山口からしばらく急坂を登っていくと、栗ノ木洞・クヌギ山から鍋割山へ続く尾根に出ます。 ここが、やせた鞍部の後沢乗越で、鍋割山までは1.7kmです。
急登 | 後沢乗越 |
後沢乗越からしばらく急な登りが続きますが、徐々に樹林帯から草原となって展望も良くなります。 あれが山頂かなと勘違いさせられるピークを何度か越えると、ようやく鍋割山に着きます。
鍋割山への道 | 鍋割山 |
鍋割山・山頂
鍋割山・山頂は標高1273m。鍋割山荘では名物の「鍋焼きうどん」が売られています。鍋割山 | 鍋焼きうどん |
南側・西側が開け、湘南海岸や伊豆半島、富士山などの展望が得られます。また丹沢主脈や主稜なども見ることができます。
富士山の展望 |
私の山行日記より
鍋割山へは大倉バス停から二俣まで林道を歩いて登るのが一般的なコースだ。塔ノ岳とセットで登る人も多いだろう。アクセスはよくないが、新松田駅から富士急バスで寄(やどりぎ)まで行き、雨山峠を経由するルートもある。今回は静かなこのルートを歩くことにした。
2月22日、新松田駅からバスに乗り寄に10時に着いた。空は曇っているが雨は降りそうになく少し遅い出発だ。バス停前の自販機で飲み物を買って車道を歩いて行く。車はほとんど通らないが2車線の道である。
30分ほど歩くと鉄橋のような赤い寄大橋で、ここから登山道に入るが、クマ出没注意の看板が立っている。花を見に来たという地元の人に聞くと、この辺りでよく出没しているらしい。
今は真冬だから大丈夫と言い聞かせて鈴を鳴らしながら先へ進む。雨山峠へはずっと沢沿いの道で、とても荒れていて道標も少ない。私はこの道をユーシンへ抜けたり、檜岳へ登ったりしたことがあるのだが、初めての人は分かりにくい道だと思う。
1時間30分ほど歩いて断崖につけられた階段を登ると雨山峠に着いた。十字路になってはいるが、1つだけベンチがポツンとあるだけの寂しい峠だ。軽い昼食を摂りながら休憩していると私がごはんを食べる音だけで静寂に包まれている。どこからか熊が出てきそうで不気味でもある。
雨山峠から急坂を登ると尾根に出て、しばらく行くと芽ノ木棚ノ頭に着く。この辺りは岩場や鎖場が多く30mくらいの岩場もあり、このコースのハイライトだ。
芽ノ木棚ノ頭から10分ほどで南側の展望がある鍋割峠だがほとんど何も見えない。鍋割峠からよく整備された道を20分ほどで鍋割山山頂に着いた。
こういう寒い日こそ、熱々の鍋焼きうどんが食べたいが、登山者は誰もいない。平日なので鍋割山荘は閉まってる。こんな日に営業しているはずもない。休んでいる雨がポツポツ降ってきたのですぐに下山。
山頂を出て25分で後沢乗越に着く。ここから二俣へ下って大倉まで歩こうと思っていたが、寄からのバスにちょうど間に合いそうだったので 寄へ下ることする。
地図を見ると後沢乗越から栗ノ木洞までは1kmで楽そうだが、途中にきつい急坂があり、ここにきての登りは疲れる。
栗ノ木洞から10分ほど下ると檪(くぬぎ)山 に着いた。ポツポツしていた雨は上がってどんよりはしていたが東側の街並みの眺めがまあまあよい。
檪山から30分ほど下って茶畑を抜け、林道を下ると寄のバス停である。乗り遅れると1時間待たなければならないのでラストスパートで走っていく。どうにか発車寸前に乗ることができた。新松田へ向かうバスに乗っていると雨が降ってきた。
雨山峠