河津七滝めぐり 🏞


伊豆は東京から列車一本で手軽に行ける観光地で、河津七滝(かわづななだる)もその名所の一つだ。 河津町は、河津桜発祥の地で早春に賑わいをみせるが、春〜夏の時期の河津七滝も涼しげでよい。 この地では、7つの酒樽を使って悪霊を退治したという伝説から、滝を「だる」と呼ぶそうである。


河津七滝は、川端康成の「伊豆の踊子」の舞台にもなっている地で、日本の滝百選である浄蓮の滝から続く踊子歩道のハイライトと言ってもよい。
踊子歩道は全長18.5kmで、浄蓮の滝を起点としたいわゆる天城越えの道。 石川さゆりさんの歌のとおり、九十九折りの道を登って天城隋道を抜け、河津七滝を経て、踊子が泊まった宿が建つ湯ヶ野までのハイキングコース。 険しいコースではなく私も歩いたことがあるが、さすがに距離が長いので、今回は河津七滝の部分だけをめぐってみる。

浄蓮の滝

河津七滝の観光の基点であるバス停や駐車場は滝の下流に位置しているので、必然的に下流から上流へ、7つの滝を見ていくことになる。 下流から順に7つの滝をめぐるのも悪くはないが、登るのは疲れるし、最も下流にある名瀑の大滝は最後に眺めたい。 ということで、上流から歩いて下りながら7つの滝を見ていくことにする。
伊豆急・河津駅へは東京駅から特急列車で約2時間20分。 河津駅から修善寺駅行きのバスに乗って約30分、河津七滝ループ橋をすぎた水垂バス停で下車する。


バス停がある国道から細い道を下っていくと猿田淵というのがある。 その昔、全国を旅してここにやってきた猿田彦命という神様が、たちまちにヤマメを釣り上げたことが猿田淵の名の由来らしい。 古代の溶岩流の跡らしい。


猿田淵から滝滝段々橋(だるだるだんだんばし)という面白い名前の吊橋を下る。 ここから釜滝、えび滝、蛇滝、初景滝、かに滝、出合滝、大滝の順にめぐっていく。


森の遊歩道の階段を10分ほど下り、少し登り返すと7つのうち最も上流に位置する釜滝(かまだる)が見えてくる。 釜滝は滝壺が釜の底に似ているのが名前の由来。 高さ22m、幅2m、雄大に流れ落ちる姿が見られ、大滝には劣るが大きな滝だ。 樹木に包まれて涼やかで、風に乗った水しぶきによってマイナスイオンを浴びているようで気持ちがよい。

@釜滝

釜滝のすぐ下にあるのが2番目のえび滝(えびだる)。 高さ5m、幅3m、海老の尾びれに似ているのが特徴で、吊橋の上から見ることができる。

Aえび滝

3番目のへび滝(へびだる)は高さ3m、幅2m、滝の周りの岩が蛇のウロコに似ている。

Bへび滝

山道の遊歩道を下り終わると、舗装された平坦な道に変わる。 「伊豆の踊子と私」のブロンズ像があり、その奥に4番目の初景滝(しょけいだる)が見え、記念撮影する人が多い。 下から歩いてきて、ここから先へは登らずに、引き返してしまう人が多いようだ。


初景滝は高さ10m、幅7m、割と大きな滝である。

C初景滝

初景滝から舗装路を300mほど歩くと、5番目のかに滝(かにだる)。 7つの中で一番小さく高さ2m、幅1m、周りの岩が蟹の甲羅に似ているのが特徴で、滝壺の水がエメラルドグリーンで綺麗だ。

Dかに滝

かに滝の先で車道に出ると、出合茶屋や一休茶屋が建っていて、観光地らしい雰囲気になる。
出合茶屋から遊歩道をしばらく下っていくと出合滝(であいだる)。 2つの流れが出合うことが名の由来で、高さ2m、幅2mの小さな滝。 それぞれの色が徐々に混ざり合って、解け込んでいくのがいい。

E出合滝

遊歩道を出合茶屋まで戻り、最後にメインの大滝(おおだる)へ向かう。 大滝は7つのうちで最も大きな滝。 高さ30m、幅7m、豪快に流れ落ちる。 上流から下ってきて、最後にこの雄大な大滝を見るのがよいと思う。 恋人同士で上から歩いてくると、徐々に気持ちが高まっていくとか。
大滝の近くの河津七滝バス停からは河津駅、または修善寺行きのバスが出ている。 周辺には温泉がたくさんあるので、時間が許せば入っていくのもよいだろう。
(大滝のみ訳ありでフリー素材。)

F大滝

河津と言えば、言わずと知れた河津桜である。 早春に来れば、いっそう思い出深い旅になるに違いない。




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