まずは鎌倉の象徴である鶴岡八幡宮へ向かいましょう。鎌倉駅からメインストリートの若宮大路に出て、二ノ鳥居をくぐり、道路中央の歩道である段葛(だんかずら)を歩きます。 若宮大路の100mほど西側に並行した小町通りは、狭い道の両側に食事やお土産などの店が所狭しと並んで、観光客がとても多いです。
二ノ鳥居 |
段葛とは、源頼朝が妻政子の安産を祈願して造った鶴岡八幡宮の三ノ鳥居へ、457mの参道です。 その道幅は二の鳥居では5.15m、三ノ鳥居では3mと、進むにつれて狭くなっていきます。これは敵の戦意を少しでも喪失させるため、参道を長く見せるために遠近法が使われている訳です。 段葛は車道よりも一段高い盛り土につくられ、両脇が桜並木になっています。
段葛の桜 |
桜は何年か前に植え替えられてまだ若木ですが、年々大きく華やかになってきました。ライトアップはされませんが夜桜もなかなか美しいです。
夜桜 |
桜並木の段葛が終わり、三ノ鳥居をくぐって鶴岡八幡宮に入ります。手前に時間のかかる信号があるので、写真でも撮るとよいでしょう。
三ノ鳥居 |
信号が青になって鶴岡八幡宮に入ると、太鼓橋の右に源氏池、左に平家池が配置され、正面に静御前が義経を慕って舞ったところと伝えられる舞殿(下拝殿)、その上に本宮が見えます。
舞殿と本宮 |
桜で覆われた源氏池の島には、鎌倉七福神のひとつである旗上弁財天が祭られています。 舞殿を抜けると本宮への石段、左側には平成22年3月に倒れてしまった樹齢1000年といわれる大銀杏があります。
旗上弁財天 |
石段を上って新緑に囲まれて鮮やかな朱塗りの本宮を参拝して行きましょう。
本宮 |
次は、鎌倉屈指の桜の名所で鎌倉五山第一位の建長寺へ向かいます。 鶴岡八幡宮に隣接する鎌倉街道に出て、バスに乗れば5分ほどですが、鎌倉の街は狭苦しく常に渋滞しているので、歩いたほうが早いこともしばしば。1km弱の距離なので歩いても15分くらいです。 建長寺は1253年に五代執権・北条時頼が建立、高さ約30mの三門をくぐると、桜並木になっていて見ごたえがあります。 因みに「けんちん汁」はこの建長寺が発祥と言われています。
三門と桜 |
法堂、仏殿、方丈と大きな木造建築が並ぶだけでなく、この先の半増坊という山の上までが建長寺の境内なので、歩くのが苦でなければそこまで行くのがおススメです。 方丈から半僧坊道の緩やかな坂道を登っていき、鳥居をくぐると石段が続いて疲れますが、桜がガンバレ!と元気づけてくれます。
半僧坊道 |
天狗像が並ぶ石段を上がるとようやく半僧坊大権現に到着。方丈から徒歩15分くらいかかりますが、建長寺の境内を見渡せ、相模湾や富士山など展望が得られます。 景色を見ながら休憩していると、部活なのか体育の授業なのか、高校生の声が聞こえますが、建長寺の隣はサザンの桑田さんの母校である鎌倉学園高校です。
富士山 |
さらに山道を登った標高145mの勝上献(しょうじょうけん)までが建長寺の境内で、その先はハイキングコースになっているので、体力のある人は歩いてみるとよいでしょう。 建長寺を取り囲む山々は、桜の薄紅色や新緑でカラフルに染まって華やかで、向こうに見える相模湾は青く眩しいです。
勝上献からの眺め |
もう一ヶ所どこかへ行くとすれば、鎌倉観光に欠かせない大仏の高徳院はいかがでしょうか。 鎌倉駅へ戻り、小さくかわいい車両の江ノ電に揺られて5分ほどの長谷で下車、土産物屋などが並ぶ道を10分も歩けば高徳院に着きます。 境内に入ると巨大な大仏が目に入ります。1252年(建長4年)に鋳造され、台座を含めた高さは約13.35m、重さは約121t。
大仏 |
建造当初は大仏殿の建物に安置されていましたが、1495年(明応4年)の津波で大仏殿が流されてしまい、現在の露座になったと言われています。 大仏は鎌倉唯一の国宝彫刻で、胎内の見学もできるので、入ってみるとよいでしょう。 桜に見え隠れする大仏様もよいと思います。
大仏と桜 |